童貞喪失した彼女を永遠に失ってしまった思い出ばなし

包茎だから手術をして被包茎手術者だからわたしはソシオパスになってしまったのか。考えてしまうことがある。福山雅治も仮性包茎だそうだがかつてわたしも仮性包茎だった。包茎手術をしたのは二十代前半のときでわたしはまだ童貞だった。きたるべき童貞喪失にそなえて包茎のままではいかんと思って包茎手術を決意した。費用は十五万円程度だったと思う。安いものだ。手術は成功した。仕上がりも上々だと思うが前のエントリーで書いたようにわたしの通常時の陰茎は短小気味でありとても人様に堂々とお見せできるようなものではないわけで仮にズルムケペニスになったとしても結局は陰部を隠すように生きるしかなかった。いまだにわたしは公衆トイレで小便器を使うことはない。わたしの短小陰茎を他人に見られたくないからだ。かならず個室トイレに逃げこんでそこで小用をたす。包茎手術をしたところで短小であるならば包茎でなくなった意味がない。そういえば包茎手術と同時に亀頭増大手術をすすめられた。なるほど。亀頭が大きければ多少の短小をごまかすことができる。シリコン注入方式だが聞くところによれば時間経過とともに体内に吸収されてしまうから亀頭の増大は一時的にとどまる。しかも亀頭増大施術は包茎手術の二倍も三倍も費用を要するわけでとうじしがないフリーターであったわたしが捻出できるものではなかった

そういえばいま現在百万円ほどある消費者金融の借入金のはじまりは包茎手術費用を捻出するためにつくったキャッシングカードだ。さっさと返せば良かったのに返さず延々と利息を支払い続けた結果がいまの惨状だ。

きょうの食欲は普通だ。朝にグラノーラを食したがそれで腹をこわして午前中いっぱいは布団のなかでうんうん苦しんでいた。浣腸を肛門に注入すること二回。ようやく糞をすべて排出できた。すっきりした気分のまま昼マックタイムが終わらないうちにチーズバーガーセットとアイスコーヒーをむさぼり食った。チーズバーガーとフライドポテトMサイズとドリンクMサイズであわせて350円だ。安い。こんなものばかり食べているからソシオパスになってしまったのかもしれない。ファストフードで著しい体調の悪化を体験したことはないがおそらく内臓をすこしずつ蝕んでいると思う。きょうの昼もきのうに引き続きりんご1個と菓子パンでもと思ったが生の果物というのは消化が悪いものでありハンバーガーのほうがマシだと判断した。腹具合がおかしいときにりんごのすりおろしなど食べさせないほうがいいと思う。よけいに下痢を誘発する。

きたるべき童貞喪失は某都市某所の大衆ソープランドだった。120分で総額3万円。一万円を受付で渡したあと待合室で大型液晶テレビをながめたあとプレイルームに移動して本人に二万円を渡した。このときはじめてわたしは女性からの愛撫に対しておのれが不感症であることを自覚した。だがそれを差し引いたとしても初体験の相手をつとめてくれたソープ嬢との120分はいまだに甘美なる思い出として残っている。ほとんど性感を得られなかったものの口臭なき柔らかい唇でなされたディープキスおよびフレンチ・キスはわたしを夢心地にした。亀頭で性感をおぼえないがキスは好きかもしれない。残念なことに童貞喪失時以外の風俗においては口臭持ちの風俗嬢ばかりでありあのときのような甘美なるディープキスを体験していない。茶髪のヤンキー風だったが容貌にそぐわない思いやりのある接客をしてくれるソープ嬢だった。プレイの冒頭で髪留めを探すという名目で1分間ほど時間稼ぎのようなことをされたのだが後にそれはわたしの被害妄想であることがよくわかった。プレイを通して当該ソープ嬢には微塵もいやしき心根が存在しないことが理解できたからだ。わたしは足裏およ足指フェチなので存分にしゃぶらせてもらった。きれいな足裏だった。魚の目などはなく普段からヤスリなどをかけていないそうだがすべすべした天使のほっぺのようなといえばいいすぎだがわたしが舐めるにたる足裏だった。フェラはあくまでもソフトであったため不感症であるわたしはほとんど感じなかったが舌で五度六度となぶるたびにわたしの顔を見上げてフフフッと微笑んで見せるのだ。おそらく「そうするように」と講習そのままのおフェラ遊戯なのであろうがどうせ不感症であるわたしにとって甘き微笑みのほうがより多くの官能を得られるわけでとにかく心が気持ちよかった。そのあとの膣内挿入のちピストンにおいてもコンドーム越しであったがゆえにますます性感とは程遠い時間をすごしたがキツキツの膣内は眼前の女性の若さと経験の浅さを示すものでありやはりわたしの心は官能で満たされたのであった。大陰唇および小陰唇の汚れも少なかった。思うぞんぶんにクンニリングスをさせてもらったが酸臭とは無縁の名実ともに美マンの持ち主であった。

プレイ終了後には名刺を渡してくれた。たがいに再会を近いあい、たがいに腕をからませながら入り口まで見送ってくれた。アンケートを求められたのですべて最大値に丸をつけた。それからというもの3日を置かずして彼女が在籍する大衆ソープランドのホームページで彼女の出勤状況をチェックしていたがいつのまにか姿を消してしまった。わたしは天使と再会する機会を永遠に失ってしまったというわけだ。彼女ほどわたしの心を気持ちよくしてくれた風俗嬢とはいまだ出会っていない。この経験がわたしをますます女性不信へと導いて不感症を助長してソシオパスを深刻化させているのでないかと思っている。